平成8年度「紙おむつは下着の一部である」と言う弊社独自の定義を定め、下着感覚で使用できる使い捨ておむつカバーの開発を、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の福祉用具実用化開発助成対象商品の認定を受け商品開発を行ないました。
平成9年、おむつを水溶化処理する方法と使用素材を分離、回収する方法を考案して、平成10年、福岡大学工学松藤康司教授に研究委託をお願いし産・学での共同研究を進め、平成12年度、産学官共同研究開発事業に公募し採択され共同研究開発がスタートしました。産学官共同研究開発事業の集大成として実証プランを計画し、平成14年度、次世代型廃棄物処理技術基盤整備事業の補助事業に採択され、実証プラントを建設することが出来ました。
事業化に向けた検証と並行して事業会社(トータルケア・システム株式会社)を設立し、平成15年9月事業会社と大牟田市との間で立地協定を行い、平成16年2月、大牟田エコタウン内に1日20トン処理能力の水溶化処理施設の建設に着手し、同年7月に完成しました。試運転を経て平成17年4月より本格的にリサイクル事業がスタートしました。
使用済み紙おむつを水溶化処理し、回収したパルプを再度紙おむつ用パルプとして使用し紙おむつの商品化(試作)を行いました。
試作品
1.バージンパルプと再生パルプの混合品
2.バージンパルプと再生パルプとケナフパルプの混合品
何れも、技術的に問題なく商品化できることが確認されました。試作品の衛生面に関する検査を福岡県保険環境研究所が行い、商品に関する問題は無いことが確認されました。
水溶化処理施設(ラブフォレスト大牟田工場)に於いて回収パルプをシート状に成型し乾燥させる乾燥機の開発を福岡県の補助事業として進め、シート成型乾燥機が完成しました。
シート状に乾燥したパルプは防火版等の建築資材の原料として有価販売しております。
水溶化処理施設で回収された廃パルプと樹皮(バーク材)を混合して、屋上緑化用シート、軽量土壌、ガーデニング用品、土壌改良材、薪ストーブ用燃料等へ商品化する研究開発を進めています。
平成10年度 | 福岡県中小企業創造的活動促進法の認定を受ける。 |
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平成10年度 | フクオカン・ベンチャー育成事業投資対象企業の認定を受ける。 |
平成18年度 | 経済産業省(NEDO) 福祉用具実用化開発助成対象商品の認定を受ける。 |
平成11年度 | 福祉用具貸与指定事業者認定を受ける。 |
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平成18年度 | 特定福祉用具販売事業所・特定介護予防福祉用具販売事業所の認定を受ける。 |
平成11年度 | 福岡県中小企業創造的活動促進法の認定を受ける。 |
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平成12年度 | 福岡県(IST)産学官共同研究開発事業の認定を受ける。 |
平成16年度 | 第1回九州ニュービジネス大賞 奨励賞受賞 [主催]ニュービジネス協議会 |
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平成18年度 | ウエステック大賞 審査委員長特別賞受賞 [主催]ウエステック実行委員会・社団法人全国産業廃棄物連合会 |
平成19年度 | 第6回日本環境経営大賞 環境プロジェクト賞受賞 [主催]日本環境経営大賞表彰委員会・三重県 |
平成20年度 | 第2回全国大学発ベンチャービジネスモデルコンテスト環境貢献賞受賞 [主催]全国大学発ベンチャービジネスモデルコンテスト実行委員会 北海道経済産業局・読売新聞社・北海道大学 |
平成26年度 | 「第9回3R推進全国大会(主催:環境省・相模原市・3R活動推進フォーラム)」において、「循環型社会形成推進功労者環境大臣表彰」を受けました。 |
名 称 | 取得年月日 | 特許NO |
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紙おむつの使用材料の 再生処理方法 |
平成14年12月6日 | 特許第 3378204号 |
使い捨ておむつ | 平成15年12月26日 | 特許第 3507427号 |
再生おむつ及び 再生尿取りパッド |
平成17年2月18日 | 特許第 3648472号 |
尿パッド | 平成17年7月1日 | 特許第 3694647号 |
尿吸収体の使用後の 処理方法及び尿吸収体 |
平成21年5月1日 | 特許第 4303918号 |
使用済み紙おむつの 再利用処理システム |
平成24年10月19日 | 特許第 5114579号 |
吸水性軽量材 | 平成24年2月10日 | 特許第 4918667号 |